水曜日, 5月 10, 2006

約束の日に…

5月4日。
思い出の場所に行ってきた。

当然、彼女は来ない。
解っていて行ってきた。
待ち合わせ場所に着いた。
1人、空を眺めた。
天気の良い日だった。

しばらく待とうと思ったが人が多く、1箇所に留まる事が出来なかった。
仕方なく先に進む。

あの時のあの道を1人で歩いて行く。
あの時の記憶が蘇ってくる。

楽しかった事。
腹立たしかった事。
嬉しかった事。
悲しかった事。

忘れていた事も思い出された。

そして目的地に着いてしまった。
こんな所へ1人で来ている者は珍しいだろう。
だが、そんな事は気にせず中に入っていった。

中に入ると更に記憶が蘇ってくる。

手を繋いで歩いた事。
昼食を食べた事。
写真を撮った事。
乗り物に乗った事。

あの時、全てが輝いていた様に思えた。

1人、ベンチに腰掛けると親子連れが子供をあやしていた。
その子供が私に微笑みかけてきたので、私も笑った。
その顔が子供の目にはどのように映ったのだろうか?
おそらく笑ってはいなかっただろう。

何の為に来たのか?
何をしているのか?

その日、吹いていた冷たい風が答えを隠そうとしていた。

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